鐚湾の徒然日誌

ビタワンです。徒然なるままに書いています。

バラの蕾

asajit2008-10-21

どうも、こんばんわ!ビタワンです!
今日は授業もない日だったので、昼からバイクでいつもは急ぐ道をのんびりいきながら
京都国立近代美術館に前から見たかった『ART&CRAFTS』展を見に行きました。



内容を簡単にいえば、19世紀のヨーロッパでのデザインの創世記的なプロダクトやポスターなどの
作品が見れるというものなのですが、とりあえず、近年では見る事のないシンメトリーを中心とした作品や、
日本ではなかなか見ることのないステングラスの作品などを見ることができました。

日本の民芸運動のところでは棟方志功の作品があって初めて生で見れて嬉しかったです。

また、気持ち的には"温故知新"気分で、何かインスピレーションのきっかけになるものをもらえばよいなと
思っていた位でしたが、ハムレットのポスターは今の感性でも十二分に格好良いと思わせる絶妙なレイアウトでした。
個人的にはむっちゃ好きな感じです。
シンプルという言葉が単に情報、要素を圧縮したものではなく、洗練された結果だというものを
感じさせられる作品でした。


ほかには、フォント(文字)を色んな使い方で用いた作品が多々あり、例えば画面の上下に枠のように配置してあるもの、
ポスターの絵の旗の中にタイトルとして描かれているものなど、参考になりました。
なんか自分の勉強の為に、文字を中心な作品集とか作ってみたいなとか思ったりしました。
ストリートのグラフィティの映画を見て思った事でもあるんですけど、映像の勉強にもなりますしね。
実現はわかんないですが、とりあえず頑張ってみようかなー。


あと映画『市民ケーン』を見ました。
色んな映画本で名作と謳われたこの作品でしたが、ストーリーはあんま僕の好みな感じではなかったです。
ただ、使われている技術、技法はすごかったですね。
オープニングとエンディングの統一具合とか、クロスフェードの使い方とか、オペラの天井をカメラがひたすら上っていくところとかすごく勉強になりました。

特に最初と終わりのフレームを一緒にするのは、僕もダンスのショーとかでよくつかっているのですが、ここでやられるとはと思ってびっくりでした。


富も名声も得たが、ただ自分以外を信じられなかったケーンが最後に残したのがこのタイトルの言葉だったわけですが、
一体何の意味があるんでしょうね。

「僕に足りなかったもの。それは"悪さ"だった。」
「愛に乾杯しよう。解釈は違ってもいい。皆そうだから。」


ストーリーは好きではないのに、確かにこの作品には謎も名言も技術も全部揃っていて、とても魅力的だなと思いました。
これが名作の条件なんでしょうかね。